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連日、命に関わる猛暑だと言われているとおり、ほぼ体温に近い気温、場所によってはそれ以上の気温となっています。

熱中症で倒れ、病院に搬送のニュースなど非常に多く見ます。

じゃ、どの様に対応していけばいいの??

一つは水の取り方です。

私たち人間の体は胎児で体重の約90パーセント、新生児で75パーセント、子どもで約70パーセント、成人で約65パーセント、老人で約55パーセントぐらいが水で満たされています。

それだけ体の中で水が補って入る役目というものが大きいことを表しています。

スポーツの現場などでも「水分補給はちゃんとしよう」の旨の声がけは指導者から多くされていますが、この暑い中で水をガブガブ飲み過ぎると「水中毒」になる可能性もあると話すのはフィジカルのプロでもあるMSAの川端コーチ。

水を飲みすぎて水中毒になると、疲労感や頭痛、めまい、体にケイレンなどが現れ、重症だと亡くなることもある怖い病気です。

水を大量摂取すると、なぜ水中毒になるのでしょうか?

今回は普段ではなかなか指導がされてこない、水分補給の怖さを少しご説明します。


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最近では熱中症予防や健康法でも水を過剰摂取をお勧めされています。

夏の熱中症予防や、大人でよくありますダイエットやカラダの健康法で『水を飲んで体をきれいにする』といったフレーズがありますが、その結果、水を過剰に摂取して水中毒になることがあります」

毒性がない水なのに、なぜ大量に飲むと水中毒になるのでしょうか?

水を1日に3L以上飲むと体内の水分が過剰になり、血液のナトリウム濃度が低くなる低ナトリウム血症になるのです。そのため浸透圧で水分が脳細胞内に移動してむくみを引き起こし、頭痛、錯乱、昏迷などの症状が出ると言われています。

水中毒が重症化すると死に至るケースも

血液中のナトリウムイオン濃度は通常、135〜145mEq/l程度ですが、濃度が低下すると次のような症状が現れます(mEq/lはイオン濃度の単位)。

ナトリウムイオン濃度が低下すると…
・130mEq/l=軽度の疲労感
・120mEq/l=頭痛、嘔吐、精神症状
・110mEq/l=性格変化、ケイレン、昏睡
・100mEq/l=呼吸困難などで死亡

現に日本でも水中毒にて病院に搬送される事は昔からありましたが、ここ最近は猛暑の関係で尚、目立ってきました。

水中毒の治療には、塩(塩化ナトリウム)を補充する必要がありますが、急に補充すると脳を損傷することがあるので、時間をかけて補充するなどを行います。

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スポーツドリンクや経口補水液を上手に摂取


じゃ、熱中症予防には水分補給が欠かせませんが、どうしたらいいのでしょうか。

答えは、水だけを摂取するから低ナトリウム血症になるのです。ナトリウム(塩分)を含むスポーツドリンクや経口補水液で水分補給をすれば何の問題もありません。

「熱中症予防に水分補給」といったときの水分とは、水やお茶だけではなく、スポーツドリンクや経口補水液もあわせて摂取することを覚えておいてください。

また水やお茶などを大量にカラダへ摂取しても、水分は補給されません。かえって尿などで水分がどんどん出ていくという状態を促します。

その結果、飲んでるはずの水分が実はどんどん出て行ってしまい、脱水症になってしまいます。


どうしても水やお茶を飲む場合はそれら水分と一緒に、ナトリウムなどのミネラル分も一緒に補給することが大事となります。


この暑い夏に戦い抜いた選手は必ず強くなります。


頑張ろう!